デザイン思考でユーザーの体験を作る5つのプロセスについて解説しています。
1)観察・共感
2)課題定義
3)発案
4)プロトタイピング
5)検証
観察・共感のプロセスでは、インタビュー等を駆使して、ターゲットとなるユーザーについて、背景や課題、潜在的ニーズの把握に努めました。
2)課題定義
課題とは何か?と聞かれたら、皆さんは何と答えますか?
私の課題の定義は以下の通りです。
「問題の中で解決した方が望ましいもの・解決できるもの」
では、問題はどこで発生するのでしょう?
そうです、思うようにならない、上手く行かないところに発生します。
ここには、2つのポイントがあります。
上手く行っていない「現状」と、上手く行くことの想定=「理想」です。
この「現状」と「理想」のギャップが問題であり、その中で解決できるものが課題なのです。
ちょっと前置きが長くなりましたが、課題がギャップなのであれば、正しいギャップの把握の為には、現状と理想という2つのポイントを正しく理解することが必要であることがお分かりいただけたのではないかと思います。
現状は先のプロセスで明確にしました。
では、理想はどうやって定義するのでしょう?
私の経験では、残念ながら簡単に出来る手法のようなものはないと思われます。
理想について、できるだけ言葉に表してみて、その理想に対する現状を更に深堀して、また理想に立ち返って・・・という地道なプロセスが、共感を得られる唯一の道のように思われます。
プロセスの途中で、ターゲットとなるユーザーが違っていたり、ユーザーに共通する理想像が得られなかったりと、そもそもの仮設の間違いに気づくこともあるかもしれません。
大変苦しいプロセスですが、ここがユーザーの体験を作る一番の肝となります。
ユーザー視点を忘れずに課題定義をしっかり進めましょう。
次回以降も引き続き各プロセスを解説して行きます。
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